今予選をルーマニアに次ぐ2位で通過し、6大会連続8度目の出場を決めたオランダ。大会終了後の退任が決定しているファン・バステン監督は、選手時代に自身が成し遂げた1988年のユーロ(欧州選手権)以来、2度目の欧州制覇を目指す。
前回大会では、グループリーグでチェコとの壮絶な撃ち合いに敗れ、一時は敗退の危機に陥ったが、大会通算4ゴールを記録したファン・ニステルローイの活躍により決勝トーナメントへ進出。準決勝では、開催国ポルトガルを相手に善戦したが、C・ロナウドらにゴールを奪われて敗退した。
今大会、オランダの最大の長所は攻撃力にある。最前線のファン・ニステルローイをはじめ、どのポジションにも負けず劣らずの実力者が顔をそろえる豪華な陣容は、出場国の中でも屈指の破壊力を誇る。特に両サイドから繰り出される、相手守備陣に的を絞らせない多彩な攻撃は必見。また、今季のエールディビジで33得点を挙げたフンテラールら、控えの戦力も充実しており、決勝までの険しく長い道のりを、総合力で勝ち進むことができるはずだ。ただし豊富な攻撃陣を抱えるがゆえに、伝統の4−3−3システムに加え、4−2−3−1も試すなど、システム面では試行錯誤を繰り返している。
“死の組”グループCでは、初戦のイタリアに続き、フランス、そして予選で後塵を拝したルーマニアと、気の抜けない戦いの連続となる。対戦相手3チームとの相性に若干の不安がよぎるが、すべてを補って余りある圧倒的な攻撃力が、敵陣の堅固な守備網を粉砕することになるだろう。